2026.02.03 Apple

PC高騰を「人への投資」に変える、採用力と生産性を最大化するIT戦略

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半導体価格の高騰や円安の継続により、

PCの調達コストは上昇の一途を辿っています。

多くの企業がIT予算の圧縮を迫られる中、

あえて“道具への投資”を強化することで、

採用力向上と生産性改善を実現している企業が増えています。

その鍵となるのが、「人的資本」

すなわち、従業員の能力を最大限に引き出すための環境整備という考え方です。

Mac(Apple製品)導入がもたらす経済的・組織的なメリットを、ご紹介します。

目次


●「安く揃える」が、実は最も高いコストになる理由

●採用・定着に効く「Employee Choice(端末選択制)」

なぜMacが「戦略的な選択肢」になりやすいのか

●情報システム部門の負担を減らす「ゼロタッチ導入」

●税制や調達も、ムリのない範囲で活用

●選択肢を広げつつ、Apple製品を「中核候補」に


安く揃えるが、かえって高くつくこともある理由

「PCが高くて買えない」から「あえて投資する」へ。

2026年、円安と半導体高騰が続く中で、企業のIT戦略は大きな分岐点を迎えています。
調達時点の価格だけに注目すると、“安い一律モデル”は魅力的に見えます。ただ、起動の待ち時間や小さなフリーズ、オンライン会議の音声トラブルなど、日々の細かなストレスは合算すると無視できません。数分の損失でも人数×日数で積み上がるため、結果的に人件費や機会損失の方が大きくなることがあります。

実際、Mac導入でIT効率や生産性が改善したとする分析は複数報告されています。米国Forrester社の調査によると、単なる導入費用だけでなく、生産性向上やリスク軽減までを数値化して「その投資が経営にどれだけの経済的利益をもたらすか」を総合的に評価する指標(TEI=Total Economic Impact)は、生産性・運用・セキュリティ・残存価値まで含めた総合的改善を示しています

●エンゲージメントの低下と離職リスク


「選べる」ことは、現場の納得感を高めます。たとえばニッコー化成の事例では、Macを含む端末選択とゼロタッチ導入により、スムーズなセットアップと快適な利用体験を整備。ユーザー満足度の向上とIT負荷の軽減の両立を図っています。

採用・定着に効く
「Employee Choice(端末選択制)」

従業員が自分に合ったデバイスを選べる端末選択制(Employee Choice)は、働きやすさの尊重をわかりやすく伝えるだけでなく、採用・定着・生産性といった経営の主要KPIに好影響をもたらします。Jamfの日本語ランディングページが示すとおり、今日の職場体験(EX)はテクノロジー体験そのものと不可分であり、「どの端末で働くか」を従業員が選べることは、企業の競争力に直結します。

さらに、Jamf と Vanson Bourne のグローバル調査(日本語版)では、端末選択が入社意向・残留意向に与える定量効果が明確に示されています。「選択肢があれば入社意向が高まる(70%)」「残留意向が高まる(75%)」「選択権のために給与の一部を犠牲にしても良い(89%)」という結果は、制度の導入が採用力とリテンションの強化に直結することを裏づけています。

なぜMacが「戦略的な選択肢」になりやすいのか

Apple製品はハードウェアの信頼性とOSの安定性により、日々のトラブルが少ないデバイスとして評価されています。その結果、サポート負荷や運用コストを大幅に抑えられ、IT部門のリソースを戦略領域に振り向けることができます。
単なる「端末」ではなく、購入後の手間や費用まで含めた“最終的なコスト”を軽くしてくれる、企業にとっての戦略的な選択肢として導入が進んでいます。
2026年の市場価値を鑑みると、極めて高い経済合理性があります。

残存価値(リセールバリュー)の高さ


Mac は数年使ったあとでも価値が大きく下がりにくい、いわゆる「残存価値(リセールバリュー)」が高いデバイスとして知られています。これは、TCO(総所有コスト)を考えるうえで大きなメリットになります。
さらに Jamf の日本語資料でも、
Mac は4年間の使用後でも約30%の残存価値を維持できる
というデータが示されており、長期間使用した後でも資産価値が残りやすいことが裏付けられています。

故障率の低さが運用コストを大きく下げる


Mac が企業にとって「戦略的な選択肢」になりやすい理由のひとつに、故障・トラブルの少なさがあります。
ハードウェアの安定性と macOS のシンプルな構造により、企業利用において発生するトラブル件数は Windows PC より大幅に少ないことが多く、これが ITサポートコストの削減 に直結します。
実際、Forresterの企業調査では、
Mac は他のPCと比べて1台あたりの年間サポート件数が60%少ない と報告されています。

情報システム部門の負担を減らす「ゼロタッチ導入」

Apple Business Manager(ABM)とMDM(JamfやMicrosoft Intune等)を組み合わせると、開封→ログイン→自動設定まで進められるゼロタッチ導入が可能です。これにより、配備・回収・再配備といったライフサイクル全体の作業を比較的シンプルにできます

小さく始めるコツ


●まずは 10〜30 台の“お試し導入”から

いきなり全社展開する必要はありません。
1部署・10〜30台ほどの小規模パイロットで、実際の使い勝手や運用負荷を確かめるのがおすすめです。

●配備〜回収までの流れを“簡単な手順書”にまとめる

Mac の到着から配備、故障時の交換、回収までの流れを、
箇条書きでいいので 1枚の手順書(SOP)にまとめておくと、運用が一気に楽になります。
情シスが属人化しない仕組みづくりにも役立ちます。

●効果を測るために、たった3つだけ数字を取る計測

難しいKPIは不要です。
次の3つを パイロット期間だけ軽く計測すれば、改善効果がはっきり見えます。
問い合わせ件数(トラブルの発生頻度)
キッティングにかかった時間
初回ログインして使い始められるまでの時間
これだけで「Macにするとどれくらい情シス負荷が減るのか」が数字で見える化できます。

税制や調達も、ムリのない範囲で活用

中小企業経営強化税制を使うと、対象になるパソコンや設備を買ったときに、払う税金を大きく減らすことができます。
具体的には、購入した年に一気に費用として計上する(=即時償却) か、
支払う税金から7〜10%をそのまま引いてもらう(=税額控除)
のどちらかを選べます。
期限は 2027年3月31日まで。
専門家に確認しながらうまく使うことで、導入時の負担をやわらげ、お金の流れを安定させるのに役立つ制度です。

また、残価設定(Apple Financial Services など)を使えば、数年後に一定額で買い取ってもらえる前提で契約できるため、本体価格が高くても毎月の支払いを低く抑えやすくなります。
さらに、税制の優遇や、Macはトラブルが少ないことでサポートにかかる手間が減ることも合わせると、
“お金の動きを安定させて導入しやすくなる” というメリットが生まれます。

選択肢を広げつつ、Apple製品を「中核候補」に

選択肢を広げつつ、Apple製品を「中核候補」に
2026年は、“コストを削る”だけでなく、

人が最大限に力を発揮できる環境へ投資する視点がより重要になります。
そのうえで、端末を選べる制度(Employee Choice)を前提に、

電力効率・静音性・オンライン会議の品質・数年後の売却価値・ゼロタッチ運用まで、

「買ってから手放すまで」の本当のコストで見直すと、

Mac(必要に応じて iPad)を中核に据える構成が自然に合理的、

という場面が少なくありません。
まずは小さなパイロットから、自社の業務での実感を確かめるのが安心です。

コストではなく“人への投資”。その積み重ねが、変化の時代を勝ち抜く力になります。

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