〜第4回〜教育とAppleデバイスを支えるMDM管理

教育現場でMacやiPadを導入し、校務や授業を効率化する動きが広がっています。
一方で、数十台・数百台規模での運用では「設定や管理が大変」「セキュリティは大丈夫か」といった不安がつきものです。
本コラムでは、教育機関で不可欠となりつつある
「MDM(Mobile Device Management:モバイルデバイス管理)」
について解説します。
〜第4回〜目次
①MDMとは?なぜ必要なのか?

●MDM(Mobile Device Management)って何?
MDMは、学校で使う多数のMacやiPadをネットワーク経由で安全かつ効率的に一元管理する仕組みです。管理者は遠隔で以下のような操作を行えます。
・初期設定の自動化:Wi-Fiの設定や必要なアプリを自動で配布
・セキュリティ対策の統一:パスワードのルールや暗号化設定を統一できる
・端末の状態確認:どの端末に何のアプリが入っているか、OSは最新か、など様々な情報が一目でわかる
・緊急時の対応:万が一の紛失時には、ロックやデータ消去ができる(※組織のルールに沿って対応)
教育現場では、手作業管理による工数増大やセキュリティリスクを防ぐため、MDMが必須になっています。
●MDMには、どのような製品があるのか?
| Jamf Pro | Apple端末管理に特化。細かい設定が可能。学校導入実績が豊富 |
| mobiconnect | 国産MDMで柔軟な設定が可能。ChromeOSにも対応しているのは貴重 |
| Intune | Microsoftサービスと連携できることが大きな強み |
| CLOMO MDM | 国産MDMとして圧倒的シェア。iOS/Androidの管理に強みをもつ |
| Iru | 直感的に操作しやすいUI。学校現場で扱いやすい管理サービス |
このように様々なMDMがありますが、今回のコラムでは
Macの導入にスポットを当てているため、一例として
Apple製品の管理に特化した「Jamf Pro」についてご紹介します。
②Jamf Proの特徴と教育現場での活用
●MDMツール「Jamf Pro」とは?
MacやiPadといったApple製品を管理するなら「Jamf Pro」がおすすめです。
Apple製品専用ツールとして、世界中の学校や企業で使われています。
(1)Apple製品に特化しているから、アップデートに即日対応!
Jamf ProはApple専用に作られているので、新しいmacOSやiOSがリリースされると、即日対応します。最新のセキュリティ機能や便利な新機能を、すぐに使えます。
(2)「ゼロタッチ導入」で設定作業がほぼゼロに
購入後に端末を箱から出して、電源を入れてWi-Fiにつなぐだけで、必要な設定やアプリが自動でインストールされます。
(3)条件付き自動化機能で「あるべき状態」を保ってくれる
「このアプリが入っていない端末だけに配信」「OSが古い端末だけアップデート」のように、条件に合った端末を自動で選んで対応します。管理者が常に管理画面をチェックし続ける必要はありません。
③校務用Macの管理におけるメリット
校務で使うMacには、成績データや個人情報など、重要な情報が多く含まれるため、強固な管理が求められます。
Jamf Proで管理すると、セキュリティ性と運用効率、どちらも向上できます。
(1)セキュリティ設定を全端末で統一できる
・パスワードのルール統一:「英数字を組み合わせて8文字以上」のようなルールを設定
・ディスクの暗号化を必須に:FileVaultで自動的にデータを保護
・アップデート自動管理:OSがやアプリの脆弱性を放置させない
管理画面を見れば、どの端末が対策できているか一目でわかります。
(2)「Self Service」で業務効率化
Jamf Proには「Self Service」という機能があります。学校が許可したアプリやプリンター設定、校内Wi-Fiの設定などを、App Storeのようなカタログ形式で表示できます。
必要なものを自分で選んでインストールできるので、ICT担当者の負担を軽減できます。
(3)紛失したときも迅速に対応できる(※組織のルールを遵守すること)
組織のルールに沿って次のような対応ができます。
・遠隔操作でロックをかける
・端末の場所を確認する
・データを遠隔操作で消去する
④生徒用iPadの管理と学習環境づくり
Jamf Proは、校務用Macと同じ画面で、生徒用iPadもまとめて管理できます。
(1)授業に集中できる環境をつくれる
生徒用iPadでは、学習に必要なアプリだけを使うようにできます。
・授業の時間は、特定アプリだけを表示するようにする
・不適切なWebサイトをブロックする(※機能によっては別途フィルタリングソフトが必要)
このようにすることで、iPadをきちんとした「学習ツール」として使える環境になります。
(2)「Apple Classroom」と連携して授業をスムーズに
Apple純正の「Classroom」アプリと組み合わせると、授業がもっとやりやすくなります。
・生徒の画面を先生がリアルタイムで確認できる
・みんなで同じアプリを一斉に開ける
・生徒の画面をプロジェクターに映せる
連携の設定を作っておけば、先生はこれまで以上に授業に専念しやすくなります。
(3)学年ごとに設定を変えられる
1年生には「シンプルで使いやすい設定」、6年生には「自由度のある設定」というように、
学年やクラスによって異なる制限や設定を適用できます。
(4)1台のiPadをみんなでシェアできる
1人1台の端末を用意するのが難しくても「共有iPad」という機能を使えば、複数の生徒が1台のiPadを使い分けられます。自分のIDでログインすれば、どの端末を使っていても自分のデータにアクセスしたり、作業の続きをしたりできます。
⑤これからMDMを導入するなら

MDMを上手に導入するには、技術面だけではなく、組織のルールや運用体制を整えることが大切です。
●導入前に確認したいこと
・組織のセキュリティルール:端末を外に持ち出してよいのか?パスワード管理のルールは?
・プライバシーへの配慮:位置情報の取得や画面監視、どこまで管理する?
・運用する人の体制:組織の中で誰が管理する?トラブルに対応する人は1人だけで十分?
・使う人へのルール説明:先生や生徒たちに、ルールと目的を伝える
MDMツールを導入するときは、販売会社やサポート会社と一緒に進めるのがおすすめです。
弊社(加賀ソルネット)にも導入サポートをする専門チームがございます。
教育現場向けの導入実績も多数ございますので、ぜひお気軽にご相談ください。
<加賀ソルネットに相談するメリット>
・学校それぞれの方針に合わせた最適な運用を実現
・端末選定・MDM設計・導入・運用まで一気通貫でサポート
・「初期設定して終わり」ではなく、導入後の毎日の運用も支援いたします
まとめ
今回は、教育現場のデバイス運用に欠かせない「MDM」についてお話しました。
MDM導入で得られる3つのいいこと
・セキュリティ面の安心感:統一されたルールを自動で適用して、リスクを減らせる
・管理の手間が減る:ゼロタッチ導入や一括設定で、ICT担当者の負担が軽くなる
・本来の仕事に集中できる:適度な制限と便利な機能で、先生も生徒も学びに集中できる
MDMツールは、単に「制限する」ための物ではありません。
むしろ「安全で自由なICT環境」を支える土台になってくれます。
今回のコラムが、MDMのよさを知るきっかけになれば幸いです。
次回のテーマは「GIGAスクール第2期:MacとiPadで完成する『学びのプラットフォーム』」です。
これまでの「効率化」や「安全な管理」の先にある、MacとiPadがもたらす『理想の教育環境』の姿についてお話します。
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